夜、天井のあたりで「カサカサ」「ドタドタ」と音がする。気になって眠れないけれど、何がいるのかは分からない——この段階で調べている方が一番多いのが、この音の正体です。
結論から言うと、音の種類と鳴る時間帯で、かなりの確率で正体は絞れます。そして正体によって、やるべきことも、費用も、放置したときに起きることも大きく変わります。
音でわかる正体の見分け方
「カサカサ」「チュルチュル」と小刻み/夜9時〜深夜
ネズミの可能性が高いです。体が小さいので足音は軽く、壁の中を縦に移動する音がすることもあります。天井裏だけでなく、壁の内側や床下からも聞こえるのがネズミの特徴です。鳴き声は「キーキー」と高い音。
「ドタドタ」「ドスン」と重い/深夜〜明け方
ハクビシンやアライグマなど、体の大きい動物が考えられます。天井板がきしむほどの音がしたら、まずネズミではありません。歩幅が広く、同じ場所を往復する音になりやすいのが特徴です。
「タタタッ」と素早く走る/夕方と明け方
イタチの可能性があります。動きが速く、音も短く鋭いのが特徴。強い獣のにおいを伴うことが多く、においで気づく方も少なくありません。
「バサバサ」と羽ばたく音/日没直後
コウモリです。日没の時間に合わせて出入りするので、毎日ほぼ同じ時刻に音がするのが分かりやすいサインになります。
なぜ「正体を先に知る」必要があるのか
ここが一番大事な話です。ハクビシン・アライグマ・イタチ・コウモリは、鳥獣保護管理法の対象で、許可なく捕獲することができません。ネズミのように市販の罠や毒餌で自分で対処してよい相手ではないのです。
知らずに捕まえてしまうと法律に触れる可能性がありますし、そもそも素人が追い出しても、侵入口をふさがなければ必ず戻ってきます。正体によって「自分でやっていいこと」の線引きが変わるので、まず何がいるのかを確定させるのが順番として正しいです。
放置するとどうなるか
- 断熱材が巣にされる:天井裏の断熱材を掘って巣を作られると、断熱性能が落ちて光熱費に響きます。交換費用もかかります
- 糞尿で天井が抜ける・シミになる:同じ場所に溜められるため、木材が腐ってシミが広がります。ここまで進むと駆除費用より修繕費用のほうが高くつきます
- 配線をかじられる:ネズミの歯は伸び続けるので、硬いものをかじる習性があります。配線の被覆が破れれば漏電・火災の原因になります
- ダニ・ノミが室内に降りてくる:動物本体がいなくなっても、寄生していたダニは残ります。原因不明のかゆみが続く場合はこれを疑ってください
- 数が増える:繁殖されると、同じ費用では済まなくなります
音に気づいた時点は、実はかなり早い段階です。「うるさいだけ」で済んでいる今が、いちばん費用が安く済むタイミングだと考えてください。
今日できる確認
- 音がした時刻をメモする。3日ぶん取れば、ほぼ正体が絞れます。業者に伝えるときの一番の手がかりにもなります
- 天井にシミが出ていないか見る。出ていれば糞尿がかなり溜まっている状態です
- 家のまわりを一周する。屋根と壁のすき間、換気口の網の破れ、基礎の通気口を見てください。ネズミは500円玉、イタチなら3cm、ハクビシンなら8〜10cmのすき間から入ります
- においを確かめる。獣くさいにおいがあればイタチの可能性が上がります
逆に、やらないほうがいいこともあります。天井裏に自分で上がるのは避けてください。糞やダニに直接触れることになりますし、断熱材の上は踏み抜きやすく、天井を破って落ちる事故が実際に起きています。
業者に頼むかどうかの判断
次のどれかに当てはまるなら、自力での対処は現実的ではありません。
- 音が重く、ネズミ以外の動物が疑われる(法律上、自分で捕獲できません)
- 天井にシミが出ている/においが室内まで来ている
- 市販の罠や忌避剤を試したが、数日でまた音がする
- 侵入口が自分では見つけられない、または高所にある
とくに4つ目は重要です。駆除の本体は「追い出すこと」ではなく「二度と入れないようにすること」です。侵入口が1か所でも残っていれば、必ず戻ってきます。ここを確実にやるのがプロの仕事で、料金の大半もここに対する対価です。
多くの業者が現地調査と見積もりを無料で行っています。まず何がいるのかを確定させるだけでも、無料の調査を使う価値はあります。見積もりを見てから決めても遅くありません。
まとめ
- 音の重さと時間帯で正体はかなり絞れる。軽く小刻みならネズミ、重ければハクビシンなど
- ネズミ以外は法律上、自分で捕獲できない。先に正体を知る必要がある
- 放置すると、断熱材・天井・配線と被害が広がり、駆除費用より修繕費用が高くつく
- 音がした時刻を3日ぶんメモする。これが一番の手がかりになる
- 天井裏には自分で上がらない
- 侵入口をふさがなければ必ず戻る。ここが業者に頼む一番の理由

