ネズミ駆除でいちばん大事なのは、捕まえることではなく入ってくる穴をふさぐことです。どれだけ捕っても、通り道が残っていれば必ず新しい個体が入ってきます。
では、その穴はどこにあるのか。家のつくりによって違いますが、よく使われる場所はほぼ決まっています。ここでは侵入口になりやすい場所を順に挙げ、あわせて「自分でふさいでいい場所」と「触らないほうがいい場所」の線引きをします。
まず知っておきたい「入れるすき間の大きさ」
ネズミは骨格が柔らかく、頭が通ればほぼ体も通ります。目安はこうです。
- クマネズミ・ハツカネズミ:1.5〜2cm(500円玉、細いものは1cm程度でも通ります)
- ドブネズミ:2.5cm前後
- イタチ:3cm程度
- ハクビシン:8〜10cm
「こんな細いすき間から入るわけがない」という思い込みが、いちばんの落とし穴です。指が入るすき間は、だいたいネズミも入れると考えてください。
侵入口になりやすい場所
1. 換気口・通気口の網の破れ
もっとも多い入口です。台所やお風呂の換気口、床下の通気口。金網が錆びて破れていたり、そもそも網が付いていないことがあります。外から家を一周して、目の高さより下だけでも見てみてください。
2. エアコンの配管まわり
壁に穴を開けて配管を通した部分の、パテの劣化です。数年経つと縮んで痩せ、すき間ができます。室外機の後ろは見落としやすい場所なので、必ず覗いてください。
3. 屋根と壁の継ぎ目(軒天・破風)
高所ですが、実はここからの侵入が非常に多いです。ネズミは壁を垂直に登れますし、電線を伝って屋根に乗ることもできます。地上から見て、屋根の下側に黒い汚れの筋が出ていれば、そこが通り道です。
4. 基礎と土台のすき間・床下点検口
古い木造では、基礎コンクリートと土台の木材の間にすき間ができていることがあります。床下点検口のフタがずれているケースも珍しくありません。
5. 配管の貫通部(キッチン・洗面所・トイレ)
シンクの下の扉を開けて、排水管が床や壁に入っていく部分を見てください。管のまわりに指が入るすき間があれば、そこは通り道です。室内から見つけられる数少ない侵入口なので、まずここを確認するのがおすすめです。
6. 戸袋・雨戸の収納部
使っていない戸袋は、巣として理想的な環境です。静かで、暗く、雨風がしのげます。
7. 屋根瓦のずれ・棟板金の浮き
台風のあとに増えます。屋根の上は自分で確認できないので、双眼鏡やスマホのズームで見るか、業者に任せてください。
8. 玄関ドア・勝手口の下のすき間
建て付けが悪くなって下に光が漏れていれば、ネズミは入れます。夜に外から懐中電灯を当ててもらうと分かりやすいです。
自分でふさいでいい場所・やめたほうがいい場所
◎ 自分でやっていい
- シンク下など室内の配管まわり:金属たわし(ステンレス)を詰めてからパテで固める。ネズミは金属をかじれません
- エアコンの配管パテの打ち直し:手が届く高さなら可能です
- 換気口に金網を増し張り:ホームセンターの金網で足ります。網目は1cm以下のものを
⚠ ウレタンフォームやガムテープ、新聞紙はふさいだことになりません。すべてかじって突破されます。必ず金属を使ってください。
△ やめたほうがいい
- 屋根・軒天など高所:転落の危険があります。ここが本命の侵入口であることが多いだけに、無理は禁物です
- 天井裏に上がっての作業:糞やダニに直接触れますし、断熱材の上は踏み抜きます
- 床下にもぐる:狭所での作業は体力と装備が要ります
ふさぐ前に必ずやること
中にいる状態で全部ふさぐと、逃げ場を失った個体が壁の中で死にます。そうなると悪臭が数週間続き、ハエやウジが発生し、壁を壊して取り出すことになります。駆除費用よりはるかに高くつきます。
正しい順番はこうです。
- 通り道と侵入口を特定する
- 捕獲・駆除で中の個体を減らす
- いなくなったことを確認してからふさぐ
この「確認」が素人には難しいところで、プロに頼む理由の大きな部分でもあります。
まとめ
- ネズミは1.5〜2cm、細いものは1cm程度のすき間から入る
- 多いのは換気口の網・エアコンの配管まわり・屋根と壁の継ぎ目・配管の貫通部
- 室内の配管まわりは自分でふさげる。金属たわし+パテ。ウレタンやテープは無意味
- 高所と天井裏・床下は自分でやらない
- 中にいるうちに全部ふさがない。壁の中で死なれると被害が大きくなる
音の正体がまだ分からない場合は天井裏でカサカサ音がする|ネズミ・ハクビシン・イタチの見分け方を、業者に頼むか迷っている場合はネズミ駆除の業者選び|見積もりで必ず確認する6項目をあわせてご覧ください。

