アライグマは特定外来生物です。かわいく見えますが、気性が荒く、成獣は人にもペットにも本気で向かってきます。しかもハクビシンより体が大きく、力も強いため、屋根裏に入られたときの建物被害は段違いです。
この記事では、アライグマの被害の実際と、ハクビシンとの見分け方、見つけたときにどこへ連絡すればいいかを整理します。
アライグマかどうかを見分ける
足跡が決め手
アライグマの前足は人間の手のような5本指で、指が長く、はっきり開いています。ぬかるみやベランダに残る足跡は、小さな手形そのものです。ハクビシンの足跡は指が短く、丸い肉球が目立ちます。これが一番確実な見分け方です。
そのほかの違い
- 尻尾:アライグマはしま模様のふさふさした尾。ハクビシンは一色で細長い尾
- 顔:アライグマは目のまわりが黒く、眉間に黒い線。ハクビシンは額から鼻先まで白い線が1本通る(これが「白鼻芯」の名の由来)
- 体格:アライグマ4〜10kg、ハクビシン2〜4kg
- 手先:アライグマは器用に物をつかみ、開ける。閉めたゴミ箱のフタ、農業用ネット、簡単な留め具は開けられます
実際に起きる被害
建物
- 屋根や換気口を力ずくで壊して入る。ハクビシンのように「すき間を探す」のではなく、こじ開ける
- 断熱材を巣材として引き裂く
- 糞尿で天井が抜ける。体が大きいぶん量も多い
- 配線をかじって漏電・火災のリスク
農作物・家庭菜園
トウモロコシ・スイカ・メロン・イチゴ・ブドウが狙われます。特徴的なのは、スイカやメロンに穴を開けて、中身だけを手でかき出して食べること。皮が器のように残っていたら、ほぼアライグマです。
ペット・人
- 屋外の金魚・鯉が食べられる。水辺の生き物を手で捕るのが得意です
- 猫や小型犬とけんかになり、大けがをさせることがある
- 置いたままのペットフードを食べに、毎晩来るようになる
- 人が近づくと逃げずに威嚇してくる。追い払おうとして噛まれる事故が起きています
感染症
アライグマ回虫、レプトスピラ症などのリスクがあります。アライグマ回虫の卵は人が誤って口にすると重い神経障害を起こすことがあり、糞の扱いは特に注意が必要です。乾いた糞を掃き掃除するのは絶対に避けてください。
見つけたときの連絡先
アライグマは特定外来生物なので、扱いが他の害獣と少し違います。
- お住まいの市区町村の環境課・農政課が一次窓口です。自治体によっては捕獲用の箱罠を無償で貸し出し、回収まで行っているところがあります。まずここに問い合わせるのがいちばん安上がりです
- ただし屋根裏に入られている場合、自治体は建物の中までは対応しません。庭に来る個体の捕獲までが範囲というケースがほとんどです
- つまり建物の被害は民間の駆除業者という切り分けになります
自分で捕獲してはいけません。外来生物法により、許可なく捕獲・運搬・飼育することは禁止されています。「捕まえたから逃がそう」も違法です(特定外来生物は放すことが禁止されています)。
業者に頼むときに確認すること
- アライグマに対応しているか(ハクビシン専門で、アライグマは受けない会社があります)
- 捕獲許可の申請を代行してくれるか
- 侵入口の封鎖工事が入っているか。アライグマは力があるので、金網程度では破られます。どの素材で、どう留めるかまで聞いてください
- 屋根裏の清掃・消毒・断熱材の交換まで含むか
- 保証期間と、その間の再訪問は無料か
見積もりの読み方は ネズミ駆除の業者選び|見積もりで必ず確認する6項目 と同じ考え方で見られます。ハクビシンとの見分けに迷うときは ハクビシンが天井裏にいるサイン もどうぞ。
まとめ
- 足跡が人の手のような5本指ならアライグマ。しま模様の尻尾も決め手
- すき間を探すのではなくこじ開けて入るので、建物被害が大きい
- スイカ・メロンの中身だけかき出す食べ方が特徴
- 気性が荒く、人やペットに向かってくる。追い払おうとしない
- 特定外来生物なので自分で捕獲・運搬・放すのは違法
- 庭の個体は市区町村の環境課へ(箱罠の貸出があることも)。屋根裏に入られているなら民間の業者

